事前情報をまったく知らずに、
タミヤフェアの現地で初めて見た。
いやー、驚いた。正直もうタムテックギアで驚くことは無いと思ってたけど、これは驚いた。
元々が1/10競技用2駆バギーのレイアウトのタムテックギアはRRのポルシェに丁度いいし、
少し大柄になった(シャーシのディメンションはほとんど変わらないが、前後に大き目の
オーバーハングを持ったボディを積む分、実際一回り以上でかく見える)スケールは1/12。
これまた30年前のタミヤRC第1弾であるポルシェ934とまったく同じ。
実際当事のポルシェ934も並べて展示してあったけど、ボディサイズはほぼ同じだった。
ノーマルタムテックギアのおとなしめの動力性能もヒストリックカーには丁度いいと思うし、
軽くて頑丈で壊れにくくて安い。今なおバリバリ現役でやってる訳ではないけど、当事やってて
「あぁ、懐かしいな」と思った人でも気軽に手を出せる、素晴らしい車だと思う。
当事のことは良く知らない現在進行形な人(例:おいら)にとっても、シャーシそのものが
非常に魅力的。サイドポンツーンを追加してアンプや受信機を平積みして、
フロントサスはノーズの低いボディに対応するインボード配置で、異常にかっこいい。
これでボディがポルシェじゃなかったら即買いなんだが(ポルシェ嫌い
とにかく、見れば見るほど魅力的で、ひたすら感心しまくっていた。
こーいうのが出てくると、やっぱりタミヤってすげぇな、と思わざるを得ない。
で、ふと後ろを振り返ると
30周年記念の1/10のポルシェ934が偉そうに展示してあって、
授業参観で自分の母親だけが紅白の小林幸子みたいな格好で来てたらこんな感じかな、
みたいなトホホな気分になった。
カネと技術の使い方がまったく見当違いの方向に向いてる、30周年記念モデルと言うよりも
どこかで狂っちゃった今のタミヤを象徴するモデルと言った方が相応しい車。
実際、このタムテックギアの方がよっぽど30周年記念に相応しい「正しいタミヤ車」だと思うけど、
この豪華絢爛バブル車から記念モデルの看板を取ったら本当にただの勘違い車に成り下がって
しまうから、それもまた殺生な話で。
なんというか、製品として世に出る前から失敗だったと解ってても突っ走らざるを得なかった、
コンコルドやPentium4にも似た悲哀が漂ってるよなあ。